床板を張り、壁を張ります。
杉の板は柔らかい触り心地で、断熱、吸湿、吸音性に優れ、
室内の環境は心地よいものになります。
床と壁の板は同じ材質ですが、加工の仕方が違います。
その違いは、樽と桶の違いと同じで、中に入れるものにより使い分けるのが理想です。
樽は、主に液体を長期保存するための物です。
ですから、水分を外に出さないために防水性が必要とされます。
樽に使う板の特徴は、「杢目」、年輪がタケノコ状に見える様に製材した板です。
樹木は、内部から外部に水分が出てはいけないので、防水性を持っています。
(冬目という堅い目は水分が通りにくく、夏目は柔らかく水分や空気を通す)
逆に、「柾目」という、筋が見えるだけの製材の仕方は、
水分を逃がし、息をする使用方法なので、
炊き立てのご飯を入れたり、濡れてもすぐ乾く必要のある風呂で使う手桶などに使用します。
私達の内装に使う壁の板は「柾目」ですので、吸湿、吸音、断熱に富み、
床板には、防水性があり、強度もある「杢目」を使います。
外壁は塗料の吸い込みが良いため「柾目」を使います。
基本柾目のほうが高価なのであまり流通していませんが、高級な家具や、家には使われているので見てみてください。
明日には室内仕上げが終了予定です。

